英語力アップ

圧倒的学習量を生むツール

「5分しか集中力が続かない」

学生時代、後輩の子からよく相談されたのが、集中力が無いという問題です「先輩、僕(私)全然集中力が続きません。どうしたら良いですか?」残念ながら、圧倒的学習量無くして、ハイスコア獲得はあり得ません。だけど、大丈夫!断言します。「5分勉強できるなら、8時間勉強できます!」ここでは、学習時間拡大を助けてくれるツールを紹介します。

おすすめツール4選

  1. ストップウォッチ(タイマー)
  2. エクセル
  3. 英語版アニメ・漫画
  4. 英語ポッドキャスト

 

1.ストップウォッチ(タイマー)

まずはストップウォッチを使い、学習時間を測定する習慣を付けることから始めます。あえて専用のストップウォッチを購入する必要はありません。時間の測定は、机に向かって勉強している時間だけでは無く、日中の細切れで英語に触れる「ながら勉強時間」も全て記録することが大切です。目標は「寝ている時間以外は英語に触れている」状態を作ることです。ただし、大学の講義(英語以外の科目)もしっかり受けた方が良いです。皆さんが目指しているのは、海外の大学で講義を受けるコースです。今学んでいる内容が、留学先でどのように役立つか分かりません。英語力をカバーしてくれるものがあるとすれば、バックグランドの知識だと思います。筆者の場合は、留学先の経済学のクラスで、Break-even Point「損益分岐点」の概念を知らなかったばかりに、授業の15分を使い先生に説明して頂いた苦い経験があります。

 

ストップウォッチ機能の付いた物の例はこちら

  •  スマートフォン(使っていないスマホを持っている人におすすめ)
  •  腕時計

 

「ながら勉強」の具体例

英語Podキャストを聴く

  •  歩きながら
  •  お掃除しながら
  •  お風呂に入りながら

英語版アニメを視聴

  •  お化粧しながら
  •  電車に乗りながら

 

学習時間の測り方

それでは本題の、学習時間(ここではペンとノートを使っている時間)の測り方に移ります。冒頭で申し上げた「5分勉強できるなら、8時間勉強できる」は本当です。何故なら、5分の積み重ねが60分になり、3時間になり、8時間になるからです。まずは1日の正味勉強時間を決める事がポイントです。例えば3時間と決めたら、どんなことがあってもその時間はペンとノートを持って勉強します。ただし、連続して勉強する必要はありません。これは英語の特性的に、大抵の部分でコマ切学習が適用できるからです。そのため、集中力が続く限り(5〜15分)勉強し、間に「英語に関連した楽しい事(おすすめは英語版漫画)」を5分程挟み、またペンとノートを使った学習に戻ります。これを永遠と続ける事によって、目標の学習時間を達成することが出来ます。

ストップウォッチを利用した学習方法

  1.  ペンとノートを使った勉強(5〜15分)
  2.  英語に関連した楽しい事(5分)

1と2を永遠に繰り返すことで、目標学習時間に到達する

 

「英語に関連した楽しい事」おすすめ

  •  英語版漫画(図書館で借りる)
  •  英語版吹き替え(日本語字幕NG)*Netflixが英語学習には最も最適
  •  洋書(現在のレベルより低い書籍を選ぶ。おすすめは*ペンギンリーダーズ。現在はPearson Readersになっている)
  •  TOEFLテクニック本(問題の出題意図を知ることで点数アップに繋がる。スコアが上がるとモチベーションも上がるため、合間学習に最適)
  •  英語のPodキャストを聴きながら5分筋トレ(おすすめPodキャストは、Huberman Lab。筋トレは精神を鍛えるためにも必要。女の子にもおすすめ)

 

おすすめツール4選

  1. ストップウォッチ(タイマー)
  2. エクセル
  3. 英語版アニメ・漫画
  4. 英語ポッドキャスト



2.エクセル

学習時間のエクセル管理は、自分の努力を見える化させるための最強ツールです。語学学習は階段を登るように、停滞と上昇を繰り返します。多くの学習者がこの停滞期に失望してやる気を失くしてしまいます。そんな時、自分を励ましてくれるのが「努力した自分の姿」つまり、エクセル管理表に継ぎ足して来た「勉強時間」です。エクセルには様々な機能があり、凝り出すと深みに嵌ります。気合いを入れて、あまり凝ったエクセルを設計してしまうと、管理が煩雑になり、記録を付ける事が億劫に成りかねません。そのため、出来るだけシンプルな管理表をおすすめします。Windowsの方はエクセル、Macの方はGoogleスプレッドシートを利用しましょう。縦軸は勉強したい項目、横軸に日付と学習時間を記入します。まだパソコンに慣れていない人も、下の図を参考に頑張って作ってみてください。



ノートや画用紙で時間管理するのは良くない?

人によっては紙での記録も有効です!特に15分や20分単位で集中出来る人には、シンプルに正の字を書く(15分勉強したら「一」を足していく)方法も簡単です。しかし、そうすると隙間時間の「ながら学習」の時間カウントが難しくなります。そして、何と言っても紙媒体は「編集しにくく、データをグラフ化出来ない」というデメリットがあります。私もかつては、大きな方眼紙や画用紙に、1時間勉強する毎にシールを貼ってみたり、時間を書き込んでみたりした事もありました。けれど、最終的に私を留学に連れて行ってくれたのは、このエクセル管理表でした。

エクセル管理表に時間を記録する事が目的となるくらい熱中する

行動心理学でトリガーと言われるものがあります。これはある特定の事が次の行動の引き金になる、というものです。例えば、どんなに眠くても「自分のお気に入りの曲で眼を覚ます」事を習慣にしている人は、その曲を聴くと自然と目が醒める、といった具合です。このトリガーを是非活用して下さい。エクセルに勉強時間を記入する事が、まるでゲームのように感じられ始めたら、とても良い兆候で、1年間最後まで走り切れる可能性があります。

時間を俯瞰して見る事でリソース(勉強出来る時間)を作り出す

留学を目指されている皆さんにとって、この1年の行動が未来の方向性を変えるとても重要な時期になります。今、この瞬間からTOEFL目標スコア(550点)達成まで、どれだけ勉強出来るかによって、得られる結果は変わります。エクセル管理表を付け始めると、全く勉強が出来ていない日が一目で分かります。「その日は友達に一緒に勉強しようと誘われて会いに行ったが、結局ランチをして終わってしまった」「授業が終わった後も何となく大学でみんなと話をしていたら1日が終わってしまった」そんな皆さんに「時には誘いを断る芯の強さ」を持って欲しいと思います。大学に入れば、一定数の学生は「大学時代は一度しかないから、もっと遊んだ方が良い。勉強だけが全てじゃない」と思っていて、後輩やお友達の皆さんにそんな話をしてくれます。しかしその先輩やお友達は、あなたを決してTOEFL山の頂上へは連れて行ってくれることはありません。1年間でTOEFL550点はスニーカーにTシャツで登れるような、小高い丘では無いのです。どんなに小さなスキマ時間でも勉強する志が必要です。今からの1年間は辛いかもしれません。だけどTOEFL550点もあれば、留学先で現地の学生と友達になれる英会話力もあるし、英語で進行する授業にも付いていけます。相手が何を言っているのか、何をすれば良いのか分からない事ほど悲しい事はありません。皆さんは楽しみを1年だけ先延ばしにするだけです。今は100%英語学習に集中する時期です。

おすすめツール4選

  1. ストップウォッチ(タイマー)
  2. エクセル
  3. 英語版アニメ・漫画
  4. 英語ポッドキャスト

 

3.英語版アニメ・漫画

まず初めに、どうしてアニメや漫画が学習と学習の繋ぎに最適なのかをご説明します。

英語版アニメのメリット

  •  英語が聞き取りやすい
  •  観ていて飽きない
  •  一時停止機能を使用し、時間で区切る事ができる
  •  英語のセリフと同じ英語字幕(字幕ガイド)で、音と文字情報をリンクできる(映画でも可)(Netflix)
  •  1話が25分程度と短い

英語版アニメは、映画に比べて英語が聞き取りやすいです。映画では、俳優さんが声だけでなく、表情や動作など様々な要素で観客にメッセージを伝えるのに対し、声優さんは声だけで全てを表現する必要があります。そのため、音だけで判断するなら、アニメの方が学習者には適していると思います。また、自分の興味のあるジャンルのアニメは、シンプルに面白いです。また、パソコンやスマホで視聴する際には、区切りの良い所で一時停止をする事もできます。英語学習のために、いくつかの映画配信サイトを利用しましたが、語学学習の観点から考えると、Netflixが機能面、価格、使い易さ、英語吹替え版アニメの多さ、全てにおいて一番良いと思います。機能面では、選択したアニメを視聴中に英語字幕のON、OFFが切り替えられたり(出来ない配信サイトもあります!)英語版の吹き替え音声と同じセリフの英語字幕である「字幕ガイド」対応のアニメも多数あり、英語学習者の心強い味方となってくれます。この字幕ガイドですが、以前は英語のセリフと字幕が同一でない字幕(通常の英語字幕)しかなく、音と文字を結びつける事が出来ませんでした。この字幕ガイドが選択できるアニメでは、聞き取れなかったセリフを文字情報として調べる事が出来ます。そしてもう一つアニメの良さと言えば、1話が25分程度と短い事です。アニメはあくまで、ペンとノートを使った学習の合間の息抜きです。1回の時間は5〜15分以内に抑えるのが理想です。その点、映画は1話が2時間程あり、何度も一時停止している間に、話の内容を忘れかねません。そのためお勧めはしておりませんが、お気に入りの映画がある場合には、そちらを勉強の合間に挟んでモチベーションを保つ事は有益だと思います。

 

Netflixで視聴できる英語版アニメ(抜粋)

ここで、Netflixで視聴できる英語版アニメを少し紹介します。この一覧以外にも多くのタイトルで英語版が用意されています。検索の際、言語を英語にすることで簡単に探すことが出来ます。先ほど「字幕ガイド」について紹介しましたが、最近リリースされたアニメでは、通常の英語字幕でも、キャラクターのセリフに近い表記が多くなってきました。ただし、古いものに関しては、音声と字幕に乖離があり、だいぶ意訳されている事もあるので注意が必要です。アニメ一覧を参考に、ご自分の興味の持てるアニメを探してみてください。

 

英語字幕しかないアニメの活用方法

一覧の下から3つのアニメは、残念ながら英語字幕しかありません。しかし、こうしたアニメも十分活用出来ます。方法としては、音声をミュートにし、英語字幕が出るたびに一時停止し、英文を読みます。どちらかと言えば、これから紹介する英語版漫画と同じような利用方法が適しています。詳しくは次の項目でご説明します。

(Netflix)

題名 英語音声 英語字幕 字幕ガイド
ダンジョン飯
極主夫道
悪魔くん
ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと〜
空挺ドラゴンズ ×
ヴァイオレット・エヴァーガーデン ×
東京喰種トーキョーグール ×
斉木楠雄のΨ難 ×
名探偵コナン 犯人の犯沢さん ×
名探偵コナン ゼロの日常 ×
GODZILLA 怪獣惑星 ×
GODZILLA 決戦機動増殖都市 ×
GODZILLA 星を喰う者 ×
SPY×FAMILY ×
劇場版 SPY×FAMILY CODE:White ×
チェーンソンマン × ×
呪術廻戦 × ×
進撃の巨人 ファイナルシーズン
(シーズン1〜3は英語版無し)
× ×

 

英語版漫画のメリット

続いて、漫画の解説に入ります。漫画は、紙媒体でも電子書籍でも大丈夫なので、手に入る方を利用して下さい。

  •  1Pずつ区切って読める
  •  5分以内で読むことができる
  •  興味を保ちやすい

紙とペンを使った勉強の合間に行う「息抜き英語学習」に最も適しているのが「英語版の漫画」です。しかし、人によっては入手する事が難しいかもしれません。まずは、所属する大学や、市が運営している図書館に英語版の漫画の蔵書が無いかを確認してみましょう。その上で、予算が許せば電子書籍を探してみても良いかもしれません。また、ネット上では中古の英語版の漫画が販売されている事もあります。それでも興味のある漫画の英語版が見つからない場合は、比較的利用しやすいNetflixで英語字幕のあるアニメを音声無しで、1字幕ずつ一時停止し活用してみて下さい。アニメの種類も豊富で、漫画と同じような効果が得られます。

 

おすすめツール4選

  1. ストップウォッチ(タイマー)
  2. エクセル
  3. 英語版アニメ・漫画
  4. 英語ポッドキャスト

 

4.英語ポッドキャスト

ポッドキャストは日常タスクを英語時間に変換する最強ツールです。取り分け、お掃除の時間や通学時間に効果を発揮します。隙さえあれば、ポッドキャストを聴く習慣を付けましょう。もちろん、ポッドキャストを聴いている時間も(ながら学習として)勉強時間にカウントします。

おすすめポッドキャスト

  •  Huberman Lab Podcast アメリカ・スタンフォード大学の神経科学者アンドリュー・ヒューバーマン博士のポッドキャスト。科学的な情報を、多くの専門家をゲストに招いて情報発信している。
  •  The Mel Robbins Podcast  メル・ロビンズは、自己改善や行動変革に関する専門家。アメリカの著名なモチベーショナル・スピーカーであり、作家でもある。ポッドキャストのトピックは「悩みとの向き合い方」、など人生を変えるためのマインドセットがテーマとなることが多い。
  •  France 24(動画ニュース) フランス24は、フランスの国際ニュース専門チャンネルで英語で放送されています。私は現役時代、このニュースをポッドキャスト代わりに聴いていました。アメリカのニュース番組も試した事があるのですが、CMが多過ぎるため断念しました。その点、こちらの番組はCMがなく(たまにお天気情報が入ります)、数十分で同じ内容を繰り返し放送するため、耳を慣らすのにも適しています。
  •  BBC documentaries(YouTube) こちらも動画ですが、ポッドキャストとして活用出来ます。内容は多岐に渡り、アカデミックな語彙も豊富に使用されるため、全体的な英語力アップにも効果的です。

TOEFLのハイスコアを得るためには、いかに「学習を続ける=大量に英語に触れる」かが重要となります。ここでは、圧倒的学習量を生むツールを4つ紹介しました。これらを上手く活用し、毎日1分でも長く英語に触れるように取り組んでみて下さい。24時間、英語に向き合う気概で取り組めば、必ず初めの1ケ月で成長を実感出来ます。Practice makes perfect!

ABOUT ME
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大学3年生の時、奨学金でアメリカ長期留学を実現。経済、ビジネス、芸術などを学ぶ。春、秋ともに留学先の大学で学部長賞を受賞。英語スピーチコンテストで優勝経験あり。現在は企業に就職し、翻訳、通訳を含む業務に従事している。 学生時代の英語スコア ◾️TOEFL550(大学1年次) ◾️TOEIC915(大学3年次) ◾️英検1級(大学4年次)